電気の基礎知識

電気製品はすべて必要電圧と電流を明記しています。アメリカの電気窯は240Vか208Vが一般的ですが、例えば208Vの窯をそのまま日本の電源200Vで使おうとすると、6キロの窯は5.54キロに、10キロの窯は9.24キロになり92.4%の電気容量しかありません。これは窯にとって非常に不利な状態で、規定の1287℃まで温度が上がらなかったり焼成に過度の時間がかかったりまたエラー表示を出す恐れがあります。

これと同じ現象が同じ200Vの電源でも電圧降下があると起こります。つまり電圧降下は、電力会社の許容電圧降下の範囲内であっても電気窯にその性能を十分発揮出来ない状態をもたらします。窯のメーカーはある程度の電圧降下に対応できるよう電流にゆとりを持たせた設計をしていますが、それでも電圧降下に対しては神経質です。そのため電気工事に対しては、電流から計算されるよりも太いケーブルを使用するように指定しているのです。

 

窯エクセルキルン電気工事のケーブルは何故太さが必要か?

「電気の基礎知識」に書かれていることに共通するのですが、電気窯には電圧降下をふせぐため規定の太さのケーブルが必要です。一般的な許容電流値はクリアしていても、電圧降下は物理的にケーブルの断面積に左右されます。その為、CV線やSV線の違いにかかわらずどちらの場合も、窯の工事用資料に記載されている太さのケーブルを使用してください。電気工事業者の方が、まれに十分な電流を流せるのだから、と1ランク細いケーブルで工事をしたケースがあります。その場合、下記の「パワーアップモデルの利点」や「出張修理でわかること」に記載されているようなコンピュータのエラー表示や焼成に時間がかかったりまたエレメントの劣化につながる恐れがあります。

アメリカのAmaco社やSkutt社も電圧降下は窯の機能に大きな影響を及ぼすと明記し、電気工事に際して十分な注意を喚起するよう下記の通り記載しています。
「電源電圧が低いと窯は正常に作動しない恐れがあります。また焼成に必要以上な時間がかかったりエラー表示を出すことがあります」(メーカーのマニュアルより)

パワーアップモデルの利点

エクセルキルンは仕様にある通り200V電源を基本として設計されています。電力会社は電圧許容降下範囲を定めていますが、許容範囲内ではあっても少ない電源電圧で焼成を続けると、コンピュータは必要なカロリーを達成するために長時間電流を流し続ける指示をだしますのでエレメントには大きな負担になります。 電圧不足→長時間の焼成→エレメントの劣化(エレメント抵抗値の上昇)→発熱量不足、という悪循環になります。結果としてエレメントの寿命が短くなるのです。

パワーアップモデルは発生熱量にゆとりがあるため、エレメントへの負担が少なく、電圧不足によるエラー表示もなく、確実にエレメントの寿命が長くなります。


パワーアップモデルは消費電力量が増える?

パワーアップすることによる消費電力量の増加は全くありません。これはコンピュータが、同じコーン番号であればどの窯であっても同じ焼成をするように制御するからです。いいかえると、釉薬を溶かすために必要な総カロリーはパワーアップでも焼成時間が変わらなければ同じになるからです。
電圧降下が大きかったり、寿命切れのエレメントなどパワーにゆとりがないと、コンピュータは同じ焼成カロリーを達成しようとして焼成を長時間引っ張る為、消費電力量(電気料金)がより大きくなります。


パワーアップモデルは電気料金が高い?

焼成に必要な電力量は変わらないので一回ごとの焼成費は変わりません。パワーアップ仕様では電力会社との契約を大きくする必要がありますが単相の場合1kVAの増加で基本料金が¥216(地域により異なる)高くなります。パワーアップによる電気料金のアップは月々200円程度となります。
しかしパワーアップ仕様の場合エレメント寿命が延びるので、トータルのランニングコストから考えると有利になります。3万円以上の高価なエレメントの寿命が延びれば月々200円のコストは相殺されお釣りが来ることになるわけです。
ただし、マンションなど60アンペア以上の契約が出来ない場合はスタンダードモデルを設置することになります。長期的な観点からそれぞれユーザーにとってどちらが有利かユーザー自身が選択することができます。

全自動焼成電気窯エクセルキルンについて

 

 

陶芸用電気窯エクセルキルンのリレーの交換

陶芸用電気窯エクセルキルンの熱伝導交換

陶芸用電気窯エクセルキルンの設置